『瞑想ヨガと呼吸のきほん』2.呼吸の今を見つめる

今回からは現状→プロセス→ゴールに分けて、呼吸をどのように大切に実践してゆくか綴ってゆきます。まずはステップ1。私たちの呼吸の「今」を見つめてみましょう。


呼吸の「はたらき」を知る


呼吸のはたらきといえば、私たちの命をつないでいることですが、そんな尊い呼吸は私たちの日常にどのように関わり、はたらいているのでしょうか。
「心に効かせる」ヨガや瞑想を実践してゆく上で、大切なポイントを綴ります。

呼吸は私たちの日常において、「感情のコントロール」という役割を担っています。

前コラムでも綴ったように、身体と心と呼吸はセットになって動いていることがほとんどです。
温泉なんかに浸かってのんびりくつろいでいる時には身体もこ心も呼吸ものんびりと穏やかモード。遅刻寸前で大急ぎでダッシュしている時には身体も心も呼吸も戦闘モードになっているものです。

そんな風に、感じていることを直接的に全身で表すことのできる場面だけならば良いのですが、大人になって社会生活を営む私たちは、感じるままを形にできない場面にも遭遇しています。

腹の立つ出来事があったとして、鼻息を荒げジダンダをふむ代わりに、息を押し殺してなんとか冷静さをキープ、そして作り笑顔。。。息が詰まるような場面では、実際に私たちは息を詰めているものなのですね。

息を無意識的にも意識的にもコントロールすること、制御することで、私たちは内面の感情が表に出すぎないように過ごしているのです。

私も一応は大人です(笑)、そういう変換の必要性があることは重々に理解しています。
今では逆に心に緊張や抑圧を感じた瞬間の息を観察しているのですが、うん、やっぱり息を制御して感情の波を抑え、その場をしのいでいます。。。

いやあ、人間ってすごいなあ、息ってすごいなあ。。。
私、ヨガをするまで知りませんでした、こんな呼吸のはたらきを。

みなさんも、今度心に緊張や抑圧を感じたら、その瞬間の息を観察してみてください。「ぐっ」と呼吸を押さえ込むその反応を、リアルに体験してみてください。
そしてまた、そんな緊張からほどけたときに「ホッ」と出てくるため息も。ため息が心をほぐし、心がため息でほぐれていくことを。

「感情のコントロール」という呼吸のはたらきについて、理解していただけたと思います。



呼吸の「今」を知る


「感情のコントロール」は、いわば必要があって起きていること。
でもそれを受けて私たちの心身には、どんなことが起きているのでしょうか。

このシステマティックに繰り広げられる呼吸と感情の関係を理解すると、そうあることで社会的な顔を保っている面と、そうあることでストレートに内面を表す機会を失ってきた面、2つの面があることに気づいていただけると思います。

善し悪しのフィルターはを休ませてゆく。
クラスの際、いつもみなさまにお伝えすることですね。
だからこの2面性も、善し悪しを超えて2つの事実として捉えていただければと思います。

そしてその後者、そうあることでストレートに内面を表す機会を失ってきた面には必ず、感情をコントロールすることで溜め込まれた緊張や抑圧の蓄積が、きっちり重ねられていることを知っていただければと思います。

だから程度や個人差はあっても、基本的に私たちの呼吸の「今」には、緊張が含まれているということです。
ヨガをする前から、赤ちゃんのときから積み重ねられ、ヨガをしている今も、感情を息で抑える度に蓄積が起こっています。

みんなきっと例外なく体験していることだと思いますが、呼吸に意識を向けてヨガをしてみるけれど、最初はなかなか心地よい呼吸に出逢えなかったり、それどころか呼吸することがとても難しいと感じることがありますよね。

それもそのはず、私たちの呼吸の「今」は緊張とともにあるのだから。

でもね、がっかりする必要はないですよ。だからこそヨガが助けになってくれます。アーサナを伴ったヨガはこのことをしっかり解決、解消してくれます。(次回以降のコラムではこのことを綴っていきますよ~)

「今」を知ることから、すべては始まってゆく。
だからきっちり、呼吸の「今」を見つめましょう。

そんなわけで、今回は現状、私たちの呼吸の「今」を知ってゆきました。

知ることは大きな大きなプロセスであり、ステップです!現状を知るからこそ、より適切に導いてゆこうと腹から思えるもの。私がいくら力説しても意味がない、みなさん自身が腹からそう感じてゆかなくては本当の意味で変化は起こせないと思っています。

次回は、プロセスとして「解放的な呼吸」について綴ってゆきます。

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