『調整~ヨガ的な努力』2.妨げているもの その2
ヨガで身体を”調整すること”について
様々なアプローチや捉え方がありますが、
3月4月のシリーズ『調整~ヨガ的な努力』では
瞑想の深まり【ありのままの自然さを受け入れていく感覚】を助けてゆくような
ヨガ的な努力の仕方をご紹介しています。
前回詳しく書きましたが、
このシリーズを通じて特に意識的でありたいことのひとつ。
それは、”心身の状態は常に微細に変化している”ということです。
『真横一直線のパーフェクトバランスを、いかなる時でも保てるようになろう!』
このシリーズで私がみなさんと共有したい『調整~ヨガ的な努力』というのは、
このような窮屈な調整の仕方ではありません。
同じアーサナを行ったとして、
昨日と今日では感じることが違ったとしても、
シーソーのように常にバランスが変化する中では、
それはとてもとても自然なこと。
調整という言葉にまとわりつく、
形にはまっていくようなイメージを和らげていただきながら、
自分自身に寄り添うことから始める
『調整~ヨガ的な努力』を実践して頂ければと思います。
妨げているもの
”調整することは何か新しいものを得るようで、
実際には自分がもっている力や自然な状態を、
そこへ通じる道を取り戻してゆく、そんな作業。”
前回のコラムにも書いたように、
ヨガをすることによって実感する深い落ち着きや居心地の良さは、
シンプルに言ってしまうと、私たちが本来持っている、その自然さとの再会です。
変化が常の私たち。
身体にしても、呼吸にしても、感情にしても、
表現を変えるなら、
変化があるということは循環や流れがあるということです。
その自然な流れを妨げているものがあるということへの理解も、
今回のシリーズのポイント。
それは一体何なのかはヨガ哲学にも示されているところで、
哲学的な理解については4/28(日)北千住クラスでのワークショップ
「やさしいヨガ哲学~妨げているもの~」でシンプルに紐解いていく予定です。
ここでは2つの”妨げているもの”について理解しておきましょう。
1.自然な流れを妨げているもの、そのもの
わかりやすく言うと、心身のコリとか詰まり。
そしてその蓄積です。
川の流れをせき止めているものがあれば、
当然流れは妨げられていきます。
ヨガのアーサナを行い働きかけることで、
流れを妨げている、自然さを妨げている
心身のコリや詰まりを解消してゆくことができます。
2.妨げられていることを受け入れていないこと
ほぐれていない感覚、コリや詰まりを、
否定的に捉えていること。
否定的に捉えることは、
その蓄積に対して排他的な感覚を育んでしまいがち。
きっと何か理由があってその感覚(コリや詰まり)は起こっているのだから、
排他的に身体から追い出そうとすることこそ、
不自然であることに気づきましょう。
心身は常に微細な変化の中にあるのです。
そう、変化や流れがあるということは、
時に滞りが起こることもまた自然なことなのです。
コリや詰まりが起きるのは自然なことと捉えればこそ
本当に必要なこと=ほぐすこと=ヨガ的な努力で働きかけること
その大切さが理解できると思います。
ほぐすこと
2つの妨げているものをご紹介しました。
ここからそんな自然さを妨げているものに
(主に1.自然な流れを妨げているもの、そのもの)
実際にアプローチしてゆきましょう。
ここで大切にしたいのが、
身体各部の役割が自然と果たされてゆくための努力をしてゆくことです。
身体はそれぞれ役割を担っています。
その役割がバランス良くなされているとき、
私たちは心身に自然な循環を感じているものです。
ヨガでは身体を捉える際に、
その役割マップのようなものがあって、
この役割を知ること・実感してゆくことは、
5月6月のシリーズにしてゆく予定です。
今回のシリーズでは、簡単に役割ポイントを紹介しながら、
その役割が自然と果たされてゆくことを
妨げてしまっている硬さや詰まりに
”ほぐす”というアプローチを向けてゆきます。
そしてそのアプローチを、
現状に寄り添うところから始めてゆくことも大切にしてゆきます。
ほぐす=柔らかくする=開脚が180度開く、
というような極端な努力ではなく(笑)、
その時々の現状から、
少しでも心身の内面にスペースを広げてゆくことに意味があります。
そのことがもたらす内側の感覚の変化
=妨げているものが薄らぐことで出会う本来の自然な循環との再会を果たすような、
そんな実感を積み重ねてゆきましょう。
次回は『調整~ヨガ的な努力』3.下半身をほぐす
3/5(金)更新予定です!
→更新が遅れていてスミマセン。4/11(木)更新予定です!!
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